「夏休みが終わって学校に行きたくない」「精神的に追い詰められている」……。子どもの自殺やいじめを防ぐため、自治体が始めたSNSを使った相談に、こんな声が続々と寄せられている。悩みを抱える子どもたちに寄り添う新たな手段として効果が見えてきた一方、相談のノウハウや緊急対応などでは自治体の手探りが続く。
子どもの相談窓口、34自治体SNS導入 朝日新聞調査
8月下旬の午後6時過ぎ、東京都内のビルの一室。相談員のパソコン画面に、高校生からの相談が書き込まれた。
「学校の先生が厳しいです。精神的に追い詰められている感じがする」
吹き出しを見た相談員が、キーボードをたたく。
「苦しいという気持ちが伝わってくるよ。親に相談はできるのかな」
「親にはまだ言えていない。でも、どうやって言えばいいと思いますか」
「明日学校しんどい、とか、軽い言い方から始めてみたらいいと思うよ」
相談員は「友人に話すことは抵抗があるみたいだから、まずは親に話してみてと勧めるのがいいかな」などと、時に同僚と相談しながら返事を送る。
「今日は話してくれてありがとう。また吐き出しに来てくれたらいいからね」。「長いことありがとうございました」。相談が終わったのは開始から1時間半後。吹き出しは20往復、40回を超えていた。
この日はほかに「グループで仲間はずれにされている。夏休みが終わって学校に行きたくない」といった相談も。開始30分ほどしてから「夕飯だと家族に呼ばれたから今日はここまで」と、途中でやりとりが終わるケースもあった。
■「今の子どもは電話をかける文…