静岡県藤枝市の山中で６月、浜松市の看護師内山茉由子さん（当時２９）の遺体が見つかった事件で、県警は６日にも、名古屋市天白区の無職鈴木充（４３）＝逮捕監禁罪などで起訴＝と、住所不定の無職伊藤基樹（２８）＝同＝の両容疑者を、殺人容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。

男２人、被害者を挟むように車に乗り込む 静岡の遺棄

監禁容疑者「別人に頼まれ連れ去った」 静岡の遺棄事件

捜査関係者によると、両容疑者は指示役とみられる住所・職業不詳の芥川豊史容疑者（３９）＝逮捕監禁容疑で逮捕状、死亡＝と共謀して５月２７日ごろ、車内で内山さんを殺害した疑いがもたれている。内山さんは目立った外傷は無く、窒息死とみられるという。

これまでの捜査で両容疑者が２６日に浜松市で内山さんを車ごと連れ去り、直後に芥川容疑者と合流したことが判明。その後、それぞれ一度下車したが、鈴木容疑者は２７日早朝に再乗車し、車を遺棄現場付近まで運転していたという。

捜査関係者によると、両容疑者は「（殺害の経緯は）知らない」などと話し、鈴木容疑者は「再乗車した時には死んでいた」とも話しているという。だが県警は、３人が事前に打ち合わせをしていたとみており、車を乗り捨てた三重県桑名市内の防犯カメラに３人一緒の様子が映っていたことなどから、鈴木、伊藤両容疑者が一連の経緯を把握し、殺害についても共謀関係に問えると判断した。