スルガ銀行(静岡県沼津市)のシェアハウス融資問題で、株主6人が18日、同行の有国三知男社長に565億円の損害賠償を求める株主代表訴訟を静岡地裁に起こした。行内の審査体制が機能不全になっていたのに、リスクが大きいシェアハウス融資を進め、内部統制の構築も怠って銀行に損害を与えたとしている。原告の株主6人はシェアハウスに投資した物件オーナー。
スルガ銀自体も昨年11月、岡野光喜前会長ら主に旧経営陣を対象に損害賠償請求訴訟を起こしたが、現社長の有国社長は対象外だった。株主らは今回、有国社長を新たに提訴するとともに、岡野前会長らに対するスルガ銀の賠償請求額が不十分だとして、同行の訴訟に共同参加する申し出書を提出した。
スルガ銀は「訴状は確認していないが、すでに提訴した訴訟で銀行の考えは主張していきたい」とコメントした。