JR東日本は4日、新幹線車内のセキュリティー向上策として、車掌らが使うために車内に積み込む防護盾や防刃服(ベスト、手袋)を公開した。今年6月に東海道新幹線「のぞみ」車内で起きた乗客殺傷事件を受けたもので、運転台や車掌室など1編成あたり3カ所に配備する。
これとは別に、車掌ら乗務員はフラッシュライトと催涙スプレーを携帯する。新幹線駅や在来線主要駅には、さすまたや防刃服を配備する。血圧計や止血用具などの医療器具とともに、年内には配備を済ませる予定という。
防護盾はポリカーボネート樹脂製で、狭い車内でも使えるサイズに設計し、中型(縦80センチ、横50センチ)と小型(縦50センチ、横30センチ)の2種類を用意。長さ1・3メートルの警戒杖は、不審者との距離を保つために使う。
JR東海やJR西日本も、東海道・山陽新幹線に同様の護身用具や医療器具を搭載する方針だ。(細沢礼輝)