1996年9月、東京都葛飾区柴又3丁目の上智大4年生の小林順子さん(当時21)が自宅で殺害され、放火された事件で、警視庁は事件当時の現場付近の住宅街を立体的に再現した映像をつくった。6日、ホームページで公開し、情報提供を呼びかけている。
22年前の9月9日午後4時半ごろ、小林さんの遺体が2階の両親の寝室の焼け跡から、布団に寝かされた状態で見つかった。首を刺され、両手足は縛られていた。小林さんは2日後に米国留学を控え、当時1人で自宅にいた。
警視庁が制作した再現映像は1分半で、当時の写真や地図をもとにした。同日午後3時55分ごろに小林さん宅の玄関先で目撃された、黄土色のコートを着た不審な男も再現。身長約160センチで、これまでの捜査で唯一、足取りがわかっていない。
現場に残された血痕からA型の男のDNA型が検出されており、警視庁は犯人のものとみている。犯人は小林さんを殺害した際に、けがをした可能性があるという。捜査1課幹部は「コートの男が事件に関係しているか、情報を持っていると考えている。映像を見て当時の状況を思い出してほしい」と話している。
映像は警視庁のホームページ(
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken_jiko/ichiran/ichiran_10/3d_kameari.html
)で見ることができる。情報提供は亀有署捜査本部(03・3607・9051)へ。