百貨店員を装ってキャッシュカードなどをだまし取ったとして、警視庁は航空自衛隊入間基地(埼玉県)所属の空士長藤原聖也容疑者(24)=同県狭山市稲荷山2丁目=を詐欺の疑いで逮捕し、26日発表した。「詐欺だと分かっていたが、お金が欲しかった」と容疑を認めているという。
青梅署によると、逮捕容疑は他の者と共謀して8月28日、東京都青梅市の80代女性宅に百貨店員らを装って「あなた名義のキャッシュカードの個人情報が流出しており、カードを止めないとダメだ。これから取りに行く」などとうその電話をかけ、カード4枚などを詐取したというもの。
女性は同日、知人との会話の中で「詐欺ではないか」との指摘を受け口座を調べたところ、現金が引き出されていたため110番通報した。署は、藤原容疑者が女性宅でカードを受け取り、コンビニエンスストアのATMで300万円を引き出したとみている。防犯カメラの捜査などから浮上した。
同基地によると、藤原容疑者は航空管制用機材の保守・整備を担当。事件当日は非番だったという。影浦誠樹・基地司令は「当基地所属の隊員が逮捕されたことは誠に遺憾。事案の内容を確認し、厳正に対処する」とコメントした。