漫画家のさくらももこさんが８月、５３歳で亡くなった。親交があったシンガー・ソングライターのイルカさん（６７）は朝日新聞の取材に、「声」がきっかけで親しくなっていったエピソードを語った。さくらさんには、「また一緒に天国でガハハと笑おうね」という言葉を贈る。

さくらももこさん、清少納言のよう 高校時代の作文力

さくらももこ先生、ありがとう

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「ちびまる子ちゃん」の「まるちゃん」がそのまんまいる、っていう感じの方だったんですよ。分身のようなまるちゃんの世界をすごく大切にされていたと思うんですね。ご病気のこととかプライベートを公開されていなかったのは、作品の世界を守っていくという信念があったんだと思います。

《イルカさんは、９月２日のニッポン放送の番組「イルカのミュージックハーモニー」で、１９９１～９２年に放送された「さくらももこのオールナイトニッポン」に出演した日のことを話した。アニメ「ちびまる子ちゃん」でまる子の声を演じるＴＡＲＡＫＯさんも加わり、３人とも声が似ていて、誰が話しているのか分からない状態になったという》

声が似ているというのは結構言われていたんです。初めて会ったのはこの時だったと思いますね。スタッフのみんなも大受けで、「ちょっと待って～」「誰がしゃべってるのか分からん」みたいな。ももこさんが亡くなって、この時のことについて、私の番組にたくさんのメールをいただきました。私は、声というのは人柄をよく表すものだと理解しています。なので、内面的にも共通のものがあったのかもしれないなって思えて、うれしいですね。

ポール・マッカートニーが来日した時だったと思うんですけど、「コンサートに行くよ！」と言ったら、「私も行くよ！」と。それで会場で見たら、近くにいたんですよ。帰る時に、人波にのまれそうになりながら、私もももこさんも背が小さいので、お互いにつかまり合いながら外に出た。帰りに、一緒に居酒屋さんみたいな所に行って、何人かで盛り上がった記憶があります。

ももこさんは漫画やエッセーの新刊が出ると送って下さったので、すごくうれしくて、みんなに自慢しましたね。私もＣＤとかを送っていたと思います。何を言っても、書いても、受け止めてくれるという安心感のある人でした。

ももこさんは天真らんまんで楽…