米中の貿易紛争がエスカレートするなか、トランプ政権は中国への対立姿勢を強め、通商以外の分野でも圧力を強めている。一方、習近平(シーチンピン)国家主席は毛沢東時代のスローガンも使って国民に結束を呼びかけ始めた。「持久戦」を説く声も高まり、決定的な衝突を避けようとしてきた対米姿勢は変わる気配を見せている。
通商問題以外でも強硬姿勢
トランプ政権はここに来て、通商問題以外でも中国への強硬姿勢をあらわにしている。26日、トランプ大統領は国連安保理会合で、「中国は米中間選挙に干渉しようとしている」と批判を展開し、中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相が「不当な批判だ」と反論した。
トランプ氏は会合後、中国国営の英字紙チャイナ・デイリーの系列紙が、米国との貿易紛争で中国が農産品の輸入先を他国に切り替えることで、米国の生産者が損害を被るなどと伝える記事の写真をツイート。「中国は宣伝をニュースに見えるよう(農家が多いアイオワ州の)米紙デモイン・レジスターやほかの新聞に挟み込んでいる」と批判を続けた。
その後の記者会見で、かつて「…