今年没後100年となるドビュッシー。「光と色彩の作曲家 クロード・ドビュッシー」と題して、京都コンサートホール(075・711・3231)が3公演に分けて特集する。ナビゲーターとしてレクチャーする岡田暁生・京都大教授は「ドビュッシーは光と色彩豊かな印象派から出発しつつ、その世界を壊すところまで進んだ。彼の反社会的、破壊的な面とエロチシズムを正しく伝えようと選曲した」と話す。
初回の10月13日は初級編。中川俊郎と小坂圭太のピアノで「レントより遅く」「亜麻色の髪の乙女」「白と黒とで」など。
第2回11月10日はパリのサロンをイメージした室内楽。ハープの福井麻衣、ビオラの細川泉と「フルートとビオラ、ハープのためのソナタ」を演奏するフルートの大嶋義実は「第1次大戦のさなか大病を得て作ったこの曲に、彼は『おそろしく悲しい』という言葉を添えた。晩年のソナタは水墨画に近い世界」と語る。
第3回11月23日は仏の世界的ピアニスト、パスカル・ロジェのリサイタル。「前奏曲集」第1集・第2集の全曲を演奏する。
いずれも午後2時開演。(小原篤)