3年近くかかった改修工事を終え、11月に再開場する京都四條南座(京都市東山区)で9日、夜間ライトアップが始まった。京都の夜に、真新しい南座の外観が照らし出された。今後、夕暮れ時から午後10時まで全体が点灯される。
午後7時過ぎ、監修を務めた照明デザイナーの石井リーサ明理(あかり)さんや、11月1日に開幕する「吉例顔見世(かおみせ)興行」で襲名披露をする歌舞伎俳優の松本幸四郎さんらがボタンを押すと、ふき替えた屋根瓦や破風(はふ)が白色のLED照明で浮かび上がった。石井さんによると白は2種類で、屋根の部分は「月明かりの白」、壁などの外観は「京都らしい優しくあたたかい白」をイメージしたという。
幸四郎さんは「夜に南座のそばを通ると真っ暗で本当に寂しかった。待ちに待っていた」と喜んだ。(向井大輔)