「十分やったと自分の中で納得できた。たくさんの人が愛してくださって、自分の心が動いたのが、その時(退団)だった」。来年4月で宝塚歌劇団を退団することを発表した、花組トップ娘役の仙名(せんな)彩世(あやせ)。兵庫県宝塚市の歌劇団内で16日に会見し、「トップ娘役の就任時から卒業はずっと意識していました」とも明かした。
宮城県名取市出身。「名取」とゆかりのある「仙台」から1字ずつとって、芸名にした。2008年に首席で入団。芝居、歌、踊りと三拍子そろった実力派で、幅広い役柄を演じてきた。
トップスター明日海(あすみ)りおの3代目相手役として、トップ娘役に就いたのは入団9年目の2017年2月。娘役では遅咲きで、新人公演のヒロイン経験がないのも異例だった。
「研9(入団9年目)でトップ娘役に就任したので、卒業の時期は就任の時からずっと意識はしておりました。大きなきっかけがあったというのではなく、じわじわと心の中で動いて納得できるときにと思ってきました」
明日海には、今年1月に開幕し…