青い三角旗のマークが付いた小瓶は、朝の食卓の定番だ。パンに塗って食べれば、甘酸っぱさが口いっぱいに広がる。アヲハタは、国内シェア3割を占めるジャムの最大手。だが、その市場は決して甘くない。
アヲハタ社長に聞く
真っ青な瀬戸内海と島々を望む、のどかな海沿い。アヲハタの本社や工場は広島県竹原市にある。ここで加工されたジャムは、全国に送られる。近くには旧工場を改装した、見学やジャムづくりの体験のための施設もある。
野澤栄一社長(64)は「ここから会社の歩みが始まったのはなぜか。商品づくりにどう力を入れてきたのか。そうしたストーリーを伝え、ファンを増やしていくにはぴったりの場所だ」と話す。
温暖な気候を利用して、対岸の…