テコンドーの2020年東京五輪日本代表の選手選考方法について、全日本テコンドー協会が示した方針に、指導者らが「選手への配慮や公平性に欠ける」と反発している。最近の代表活動で協会の不手際が重なったことによる不信感も背景にある。
9月24日に協会強化委員会が開いた東京五輪代表選考方法に関する説明会。全国の道場の指導者や選手ら約50人が参加したが、紛糾した。
強化委は選考方法について、①来年2月の全日本選手権の成績に基づき、男子58キロ、68キロ、80キロ、女子49キロ、57キロの計5階級で五輪強化指定選手を3人ずつ決定②その中から、来年5月の世界選手権(英)と同9月の千葉グランプリ(GP)の成績を踏まえ、五輪開催国枠(4階級で各1人)の選手を最終決定、という手順を示した。
五輪は男女各4階級あるが、強化委が示した5階級は比較的日本が世界と戦える。その5階級の候補選手を来年2月に絞る形で、「(五輪代表に)早期から強化費を投資したい」(小池隆仁強化委員長)という。
参加者が最も反発したのは、全日本選手権で強化指定を逃すと、早々と五輪出場の可能性がなくなる点だ。「1年半の伸びしろを無視している。強化指定をするのはいい。ただ、五輪前に最も強い選手を選ぶ最終選考会を開くべきだ」という意見が続出した。
全日本選手権と五輪の階級の違いが配慮されていない点も指摘された。全日本選手権は男女各8階級があるが、五輪にない階級で優勝しても五輪強化指定になれない。体重調整をして五輪を目指すチャンスも失われる。
また、強化指定選手の中から、世界選手権や千葉GPでどういう成績を出せば五輪代表に選ばれるのかの基準も示されず、「結局は(強化委の)好き好きで選ぶのか」との疑問も出た。
説明会で小池委員長は「このま…