大阪府岸和田市で毎年11月3日未明に繰り返されてきた、改造車やバイクによる「イレブンスリー暴走」。府警は2年前から現場の封鎖に踏み切り、封じ込めに取り組んできた。暴走をあおる「期待族」と呼ばれるやじ馬は一時2千人を超えたが、昨年は約40人に激減。府警は「今年はゼロに」と意気込む。
「ハロウィーンが終わったらイレブンスリー」。インターネット上の掲示板やツイッターでは、こんな投稿が今年も出始めている。
府警によると、イレブンスリー暴走は解散した暴走族名にちなむとも言われる。改造された車やバイクが国道26号の一部区間をクラクションを鳴らすなどして騒ぎながら行ったり来たり。周辺の住民らから苦情が相次いでいた。
こうした暴走行為が少なくとも10年前には確認されている。その様子がLINE(ライン)やツイッターで話題を呼び、やじ馬が急増。2015年には約50台の暴走を約2500人が見物した。
「仮装した運転手に改造車。ハロウィーンのようにショー化してきた。暴走が目的ではなく目立ちたいだけ」と捜査関係者は話す。
府警は16年、岸和田市の国道26号を約2キロにわたり通行止めに。集団暴走は約20台、やじ馬は約370人となった。翌17年は暴走行為に加わろうとしたのか、通行止め区間周辺まで来た車はあったが、暴走行為は確認されず、やじ馬は約40人にまで減った。交通総務課幹部は「もう今年で諦めてもらいたい」と話した。
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通行止めは2日午後10時ごろから3日午前5時ごろまで、国道26号中井町―西之内町南交差点間の車道約2キロ。警察官約520人を投入し、状況次第で最大約11・8キロまで延長する。(高木智也)