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日本一の柿産地、串柿づくりが最盛期 山里がオレンジに

日本一の柿の産地として知られる和歌山県で、最大の出荷量を誇るかつらぎ町が、正月の鏡餅の飾りに使われる串柿づくりの最盛期を迎えている。皮をむいて竹串に刺した渋柿が、すだれのようにつるされ、山里をオレンジ色に染めている。


串柿は古来より三種の神器の剣を表し、お鏡の餅、まが玉のダイダイと一緒に飾られる正月の縁起物。昔は「いつもニコ(2個)ニコ(2個)仲むつ(6個)まじく」の語呂合わせで家庭円満の願いを込めた1串に10個のものが多かったが、20年以上前からは「ひとり(1個)ひとり(1個)がみな(3個)幸せに」と5個のものも人気だという。


同町四郷地区には、15年ほど前は柿農家が110軒ほどあったが、現在は80軒ほどに減った。生産者の冨永佳伺(よしじ)さん(76)は「今年は台風で実が3割ほど落ちて、雨が少なく柿も小さいが、色づきはいいです」と話している。


柿は外側に白い果糖が出るまで、天日干しと、平たくのばす手入れを1カ月ほど繰り返し、12月下旬ごろから京阪神を中心に出荷される。(小川智)


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