中古車販売店ガリバーを運営するIDOM(イドム)は16日、個人同士が車を貸し借りする「個人間カーシェアリング事業」を来年4月に始めると発表した。マイカーを使わない時間帯に別の人に貸し出す仲介を、IDOMのアプリ「GO2GO(ゴーツーゴー)」が担う。初年度の登録1万台をめざす。
アプリにマイカーを登録し、貸してもいい時間帯(3時間から)と料金を設定。借りたい人との条件が合えば、取引が成立する。カギは当面、待ち合わせ場所を決めて直接手渡しするが、将来はスマホをカギとして使える機能を開発。互いに会わなくても貸し借りできるようにする。
IDOMは、月額定額制で中古車などを乗り換えて使えるサービス「NOREL(ノレル)」を全国展開中。NORELに個人間カーシェアを組み合わせれば、月額の支払いを抑える効果が出る。例えば、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」を毎月6万円で使っている場合、1回5千円の料金設定で月8回貸し出せれば、毎月の支払いが2万円になる。
個人間カーシェアはIT大手DeNA(ディーエヌエー)や、NTTドコモがすでに事業を始めている。IDOMはガリバー店舗で車の受け渡しや、貸し借りした人を互いに評価する仕組みを設定。評価が高ければ、利用料とは別にかかる保険料の割引を検討するなど、違いを打ち出す考えだ。(木村聡史)