女性議員の増加をめざす候補者男女均等法ができて半年がたった。来年4月には、法律ができてから初めてとなる統一地方選がある。全国の地方議会の2割近くは、女性議員が1人もいない「ゼロ議会」。現状を変えようという動きが各地で活発になる一方、女性たちが直面する壁も少なくない。
全国の地方議会、「女性議員ゼロ」が約2割 青森は5割
女性議員誕生したことない市「阻んでいるわけではない」
18日、選挙に挑戦する女性たちを対象に、有権者に思いを伝えるメッセージ動画づくりの講座が東京都内で開かれた。上智大の三浦まり教授、お茶の水女子大の申琪栄(シンキヨン)准教授が共同代表を務め、女性政治家のなり手を育てようと活動している一般社団法人「パリテ・アカデミー」が主催。統一選や来年夏の参院選への立候補を考えている女性4人が参加した。
映像作家による講義後、互いに助言し合いながら内容を練り、撮影。「マイノリティーとして苦しんだ時期があった。誰もが大切にされていると思える、あたたかい社会をつくりたい」「我が子が学童保育に入るとき、寂しい思いをさせないため預かり時間の延長を求めて署名を集め、議会に陳情した。私たちの世代で未来のために社会を変えたい、と思うようになった」など、それぞれが政治家を目指す思いを語った。
参加した団体職員の佐伯加寿美さん(59)は、来春の統一選で、さいたま市議選に立候補する予定だ。
候補者男女均等法が成立した時、法制化に尽力してきた知人に祝意を伝えると「あとは、一人でも多く女性の候補者を増やすことが大事」と返された。
勤務先で女子大学生を対象に、キャリアを考えるセミナーを開いている。「社会を変える視点を持とう」と呼びかけている自分は、何か、社会を変えようとアクションを起こしてきたのか――。そう自省し、市議選への挑戦を決めた。
20年ほど専業主婦として2人…