カルロス・ゴーン会長の逮捕を受け、日産自動車は19日午後10時から、横浜市の本社で緊急の記者会見を開いた。
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会見には、西川(さいかわ)広人・社長兼最高経営責任者(CEO)のみが出席。200人以上の報道陣が集まるなか、こわばった表情で入室し、冒頭、会長らの逮捕について「重大な不正行為を確認した。会社として断じて容認できる行為ではない」と述べた。
西川社長は約20分間、手元の紙に時折目を落としながら経緯を説明。同社で確認したゴーン会長の3点の不正に触れ、「残念という言葉をはるかに超えて、強い憤り、落胆を強く覚えている」と話した。
また、「株主の皆様、関係者の皆様にご心配をおかけし、おわび申し上げる。信頼を大きく裏切ることになったのは、残念であり申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪した。一連の不正について、「長年にわたった統治の負の側面と言わざるを得ない。個人に権限が集中しすぎた点に明確な手を打ちたい」と述べた。
質疑応答では、「私の生の声で説明することが大切と思った」としたが、捜査中であることを理由に、社内調査の詳細については語らなかった。