カルロス・ゴーン容疑者の逮捕を受け、日産自動車の西川(さいかわ)広人社長は19日夜、横浜市の本社で記者会見を開いた。会見の冒頭、「(ゴーン会長)本人の主導によって重大な不正行為があった」と謝罪。20年近くにわたり経営中枢に君臨したカリスマ経営者について「あまりにも一人に権限が集中するのは問題だった」と反省の弁を口にした。
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西川氏は内部通報をもとに日産の監査役が問題を提起し、社内調査を進める一方で検察当局にも報告したことを明らかにし、社内調査と「並行して捜査が進んできた」と述べた。
そのうえで、①ゴーン会長が実際よりも少ない役員報酬を有価証券報告書に記載していた②目的を偽って私的に日産の投資資金を流用していた③不正目的で日産の経費を支出していた――の3点を「重大な不正行為」に挙げた。グレッグ・ケリー代表取締役が不正に深く関与していることも分かったという。不正の期間は「長きにわたっていた」と述べたが、その詳細については「捜査中」を理由に明らかにしなかった。
西川氏は22日に開く臨時取締…