積水ハウスが土地取引を巡り、所有者を装った「地面師」グループに55億5千万円を詐取されたとされる事件で、警視庁は20日、別の地面師事件で収監中だった内田マイク容疑者(65)を偽造有印私文書行使などの疑いで新たに逮捕する。捜査関係者への取材でわかった。事件を計画した首謀者とみて調べる方針だ。
地面師が語った手口の一端 仲間に弁護士、綿密にプラン
地面師事件、過去暗躍の「大物」が首謀か 5人に逮捕状
捜査関係者によると、内田容疑者は東京都杉並区の土地を巡る地面師事件で2015年に逮捕され、詐欺罪などで有罪判決を受けた。網走刑務所(北海道網走市)に収監されていたが、今月14日、東京拘置所(東京都葛飾区)に移送された。
内田容疑者は他の容疑者らと共謀して17年6月、東京都品川区西五反田2丁目の旅館跡地の所有者になりすまして偽造の委任状などを法務局に提出し、所有者変更の登記をしようとした疑いがある。これまで同事件では13人が逮捕されている。
警視庁は、16年秋に所有者の情報を入手して計画を立て、カミンスカス(旧姓・小山)操容疑者(58)=同容疑などで国際手配=らに話を持ちかけたとみている。