市役所や町村役場に、ちょっと変わった名前の部署がある。約半世紀前の１９６９年に千葉県松戸市が設置した「すぐやる課」が、その先駆けと言われる。愛知県内のユニーク課名を集めてみた。

周知のきっかけに

豊橋市には「スポーツのまち」づくり課と「文化のまち」づくり課がある。２０１７年度にスポーツ課、文化課から名称を変更した。カギ括弧には意味がある。「スポーツのまち」づくり課の広地学課長は「スポーツや文化によるまちづくりではなく、『スポーツのまち』『文化のまち』をつくろうという思いを込めた名称です」と話す。

「スポーツのまち」づくり課は、スポーツ振興に加え、東京五輪・パラリンピックに向けた合宿誘致や市内のアリーナ建設も所管する。スポーツを成長産業の一つと位置づける点が特徴という。「カギ括弧について必ず聞かれるので、市の考え方を示すきっかけになる」。広地課長はユニークな課名の利点をそうとらえる。

瀬戸市まるっとミュージアム課の川原知佐栄課長は、電話で課名を告げると「えっ？」と聞き返されることがよくあるという。

愛知万博終了後の２００６年に発足した。「博物館のように至る所に見どころがある瀬戸市をＰＲする言葉として、万博前から定着していました」と川原課長。市長が交代しても、課名は１２年間続いている。

一目瞭然の課名も

長久手市たつせがある課は、地…