九州で女性議員を増やそうと、福岡、熊本、鹿児島各県の無所属市議らが、候補者発掘などに取り組む団体設立に動き出した。市議ら3人が29日に熊本市で記者会見して明らかにした。来春の設立をめざすという。
団体は「つながろう九州~九州の女性議員をふやす会(仮称)」。昨年、生後7カ月の長男を議場に連れて入り議論を呼んだ緒方夕佳・熊本市議(43)ら現職女性市議4人と、福岡市議選への立候補経験のある女性が共同世話人になった。
来年の統一地方選に向けて選挙戦のノウハウを共有するほか、勉強会を開いて将来的に政治に関心のある候補者を発掘したり、九州で目立つ「女性ゼロ議会」に女性議員が増えるよう働きかけたりするという。
共同世話人の村上聡子・北九州市議(53)は「住民の半分は女性。多様な問題意識、生活者の視点を議会に反映して、誰もが暮らしやすい社会をつくりたい」と述べた。緒方市議は「議会の半分は女性に」と目標を語る。
フェイスブックを通じて男女問わずメンバーを募り、団体設立に向けた準備会を年内に発足させる予定だ。学生も歓迎する。
総務省のデータをもとにした朝日新聞の集計によると、1788ある全国の県議会、市区町村議会のうち、349(19・5%)の市町村議会は女性議員がいない「ゼロ議会」(2017年12月31日現在)。九州7県では、240議会のうち60市町村議会(25・0%)とその割合が高い。特に、熊本県(34・8%)と鹿児島県(34・1%)で目立つ。女性議員の割合も九州7県で9・0%と、全国平均(12・9%)を下回っている。
緒方市議は今年9月、熊本市議…