トランプ米政権は3日、関税の応酬を「休戦」して中国と通商協議にあたる90日の間、対中強硬派のライトハイザー通商代表が責任者となることを明らかにした。融和派のムニューシン財務長官は、中国側から米国産品の大幅な輸入拡大の提案があったと成果を強調したが、知的財産侵害などより難しい争点を巡る協議の行方は予断を許さない。
カドロー国家経済会議議長が3日の電話会見で、「これから中国側に執行を促す段階ではライトハイザー代表が主導する」と説明した。今年半ばまでの対中協議はムニューシン氏が率いていた。ライトハイザー氏は知財問題などで中国に厳しい立場をとり、経済構造の変革を迫る強硬派の閣僚だ。
1日の米中首脳会談では、米側が来年1月から予定していた対中制裁関税の10%から25%への引き上げを当面見送り、90日の期限を区切って中国による知財侵害などを協議することを決めた。中国側は農産品の輸入拡大など比較的受け入れやすい譲歩はのんだが、知財問題などの難しい争点は実質的に先送りにとどまっている。
それでも、トランプ米大統領は3日、ツイッターで「習主席とは強い個人的な関係がある。すさまじくいい変化を起こせるのは私と習主席だけ!」「米農家は今回のディールで大きな利益を受ける。農家たち、愛しているよ!」などと投稿し、成果をアピールした。
ムニューシン氏は3日、米CN…