トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との2回目の米朝首脳会談をめぐり、年明けの開催を打診している米側に対し、北朝鮮側が返答していないことがわかった。複数の米政府当局者が明らかにした。トランプ米大統領ら米政権幹部は「1月または2月」に開催される見通しを示しているが、現段階での実現性は不透明な情勢で、米朝交渉の停滞ぶりが浮き彫りになった。
2回目の米朝首脳会談の開催をめぐっては、ポンペオ米国務長官が11月初旬、正恩氏の最側近、金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長と米ニューヨークで会談して最終調整する予定だったが、英哲氏は直前になって米側に中止を申し入れた。
複数の米政府当局者によると、米側は①英哲氏はトランプ氏との面会も望んだがトランプ氏の外遊と重なり実現できなくなり、ポンペオ氏との会談も中止した②北朝鮮は中間選挙後の米国内政治情勢を見極める必要があると判断した――などと分析している。
米側は2回目の米朝首脳会談に向け、ビーガン北朝鮮政策特別代表と崔善姫(チェソンヒ)外務次官ら北朝鮮高官との実務者協議を重視している。米側は当初、10月にビーガン、崔両氏による実務者協議をオーストリアで開催するよう打診したものの、北朝鮮側は応じなかった。しかし、複数の米政府当局者によると、ビーガン氏は韓国や日本政府と頻繁に連絡を取り合っているが、北朝鮮高官とは現在も接触ができない状態という。
北朝鮮側が米朝首脳会談をめぐ…