インフルエンザが全国的な流行期に入った。厚生労働省は14日、直近1週間(12月3~9日)に全国約5千カ所の定点医療機関から報告があった患者数が1カ所あたり平均で1・70人に上り、流行の開始の目安となる1人を超えたと発表した。昨季より約2週間遅いが、例年並みの流行期入りという。
インフルワクチン、13歳以上は原則1回 厚労省が通知
風邪とインフルエンザはどう違うのか
発表によると、報告があった患者数は計8438人。都道府県別の1医療機関あたりの患者数は、香川が4・00人で最も多く、次いで北海道3・96人、愛知3・43人と続いた。流行入りしたのは28都道府県で、4県を除き前週の報告数より増えた。
入院患者数は88人で、年代別では80歳以上が30人で最多。休校や学年・学級閉鎖をした保育所や幼稚園、小中高校は前週の約2・8倍にあたる291施設に上った。
検出されたウイルスは、直近の5週間だと2009年に新型として流行した後に季節性となった型が最も多く、次いでA香港型、B型の順だった。
昨季はワクチンの供給が遅れ、予定通り入荷できない医療機関が続出。厚労省によると、今季は昨季の使用量を上回るワクチンが供給できる見込みだという。ただし、安定して供給できるよう、昨季同様、13歳以上の接種は原則1回とするよう呼びかけている。
インフルエンザは例年1月末~3月上旬に流行のピークを迎える。ワクチンは抗体ができるまで時間がかかるので、12月中旬ごろまでに接種するのが望ましい。(水戸部六美)