中国・四国地方を中心にスーパーを展開するイズミ(本社・広島市)の一部の店舗に導入されている、タブレット端末が付いたショッピングカートが好評だ。チラシを確認しながら買い物でき、レジ待ちの列ではクイズや占いを楽しめる。メリットは、店側にもあるようで……。
カートと関連のシステムは、三井物産の子会社が開発した。
来店客は、タブレット端末に、会員カードを読み込ませて利用する。カートの画面には、売り場のマップやその日のチラシが表示され、買い物中に確認することができる。おすすめ商品や商品を使ったレシピの紹介や、限定の割引クーポンの表示もある。
会員カードを読み込むことでポイントが付く。レジ待ち時には、占いやクイズを楽しむこともできる。
店側のメリットは、客の購入商品や、店内の回り方についてのデータを得られることだ。販売や、商品の陳列戦略に生かすことができる。
イズミはこのシステムを昨年11月から、広島市や佐賀市などの4店舗で試験的に導入した。買い物客から好評だったため、今年11月以降はさらに3店舗も加わり、本格的に運用を始めている。今後、大型店を中心に約30店舗に広げる予定だ。
将来的には、レジに並ばなくても、カートの端末を使ってクレジットカード払いができるようなしくみも目指すという。イズミの広報担当者は、「買い物の楽しさを新しいサービスを使って提供したい」と話す。(久保田侑暉)