ファーストリテイリングの子会社が展開する低価格衣料ブランド「GU(ジーユー)」は30日、東京・原宿に初の試着専門店「GU STYLE(スタイル) STUDIO(スタジオ)」をオープンさせた。店内に展示するサンプルを見たり、試着したりして気に入った商品を客がネット通販で注文し、自宅などで受け取る新型の店舗だ。アバター(分身)を使って商品の「試着」もできる。
新店は約600平方メートルの売り場に、通常の店舗で販売する男性用、女性用の全商品のサンプルを展示。客はスマートフォンなどの専用アプリを使い、タグのQRコードを読み取ってオンラインストアから購入する。実店舗とネット通販を融合させた「ショールーミング」と呼ばれる手法を導入した。
カメラ付きの大型ディスプレー4台を店内に設置。客は顔写真を撮影してアバターを作成でき、画面上で様々な商品を試せる。画面上でQRコードを読み込み、購入手続きに進む。
試着室についたセンサーで商品の電子タグを読み込むことで、客がどんな商品を試着したかの情報を把握できるという。記者会見したGUの柚木治社長は「どんな商品が好まれているか、試着後に購入に至らないのはどんな商品なのか、といった情報を商品開発にいかしていく」と話した。(高橋末菜)