天皇陛下が23日、85歳の誕生日を迎えた。在位中最後となる記者会見では、象徴として歩んだ平成時代を振り返った。 天皇陛下は即位後、誕生日を前にほぼ毎年、記者会見に応じてきた。会見が開かれるのは、皇居・宮殿の「石橋(しゃっきょう)の間」。獅子の能面を着けた演者が舞う、日本画家・前田青邨(せいそん)作「石橋」を背に、天皇陛下が宮内記者会から事前に提出された質問にこたえる形式だ。 平成最初の誕生日前会見は、即位翌年の1990年だった。宮内記者会の要望で、皇后さまと一緒に会見に臨んだ。今後の皇室について「象徴として現代にふさわしく天皇の務めを果たしていきたい」と抱負を語った。17問の質問にこたえた。 即位時から象徴とされた初の天皇だけに、その後も皇室のあり方への質問が続いた。「国民の期待しているものを念頭に置きながら、常によりよいものを求めていく」(92年)、「和の精神をもって、お互いに助け合い、国や国民のために尽くす皇室であって欲しい」(93年)。自らの考えを率直に語ってきた。 戦争を経験した最後の天皇として平和への思いも折々に語った。戦後50年の前年の94年は「とりわけ戦争の禍(わざわい)の激しかった土地に思いを寄せていくつもりでいます」と言及。言葉通り、95年に長崎、広島などへの「慰霊の旅」を行った。 80歳を迎えた2013年は、これまで最も印象に残っていることに「先の戦争」を挙げ、「前途に様々な夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと本当に痛ましい限り」と述べた。 宮内庁幹部によれば、陛下は毎年の会見を「思いや考えを直接国民に伝える場」として、大切にしてきた。皇室行事が立て込む年末と重なり、「かなりのご負担だが、会見直前まで回答を熟考されていた」。 加齢に伴い、負担軽減のため質問数は徐々に減っていった。14年には事前に用意した質問2問になり、記者が即興でたずねる関連質問はなくなった。15年からは質問は1問に限られた。 そして今年、陛下は万感の思いを込め、最後の会見に臨んだ。(島康彦、緒方雄大) |
皇室の将来・平和…誕生日のおことば、直前まで熟考重ね
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