iPS細胞からつくる角膜の細胞を患者に移植する大阪大のチームの臨床研究が26日、学内の委員会で了承された。今後、厚生労働省に申請し、同省の部会で了承されれば、実際に始められる。来年5~6月の手術をめざしているという。
阪大の西田幸二教授(眼科)らのチームが「角膜上皮幹細胞疲弊症」の患者4人に移植手術をする。この病気は、黒目の表面を覆う「角膜」を新たにつくる「幹細胞」がけがなどで失われ、視力が落ち、失明することもある。
他人の角膜を移植する治療法があるが、慢性的に提供数が不足している。臨床研究では、第三者のiPS細胞を角膜の細胞に変化させて薄さ約0・05ミリのシート状にした後、患者の目に移植し、主に安全性を調べ、効果もみる。移植した細胞が角膜を再生すると期待されている。
今回の手術の対象となる患者は…