セブン―イレブン・ジャパンなど大手コンビニエンスストア3社は、来年10月の消費増税にあわせて政府が導入する2%ポイント還元を全店で実施する。政府の制度の対象は中小企業が運営するフランチャイズ店だけだが、対象外となる大手の直営店の還元分は自社で負担する。客の利便性を考えて足並みをそろえる。
政府は増税後の消費の落ち込みを防ぐため、コンビニなど大手フランチャイズチェーンの店でキャッシュレス決済で買い物をすれば、国の負担で決済額の2%分のポイントを客につける。来年10月から9カ月間の期間限定の制度だ。
大手の直営店が対象外となることについて、ユニー・ファミリーマートホールディングスの高柳浩二社長は11月、朝日新聞の取材に「我々のチェーンなら同じポイントを受けられるというのが原理原則だ。こっちはポイントがついて、こっちではつかないというのは許されない」と話し、直営店の還元分は本部で負担する考えを示した。セブン―イレブン・ジャパンとローソンも客の混乱を避けるため、全店で2%を還元する。
大手3社の直営店はセブンが約400店、ファミマとローソンは300店前後ある。約2万~1万4千ある全体の店舗数にしめる割合は2%ほどだが、買い物した額の2%のポイント還元分を自社で持つと期間中の負担額は各社数億円にのぼるとみられる。(末崎毅)