日産自動車のゴーン前会長の逮捕は、国際的にも大きな注目を集めている。企業買収をテーマとした小説「ハゲタカ」シリーズの作者、真山仁さんに、事件を読み解いてもらった。
カルロス・ゴーン もたらした光と影
緊急特集「ゴーンショック 日産会長逮捕」
江上剛さんが解くゴーン前会長逮捕「責任免れない時代」
――ゴーン前会長が来日後、日産はV字回復を遂げ、当時の日本に大きな衝撃を与えました。
「彼は非常にシンプルなことをしただけです。バブルが崩壊し、日本が一番だめだった時にやってきて、無駄を省くという当たり前のことを声高に言った。生活習慣病レベルの人に、そのメニューはだめ、こんな運動をしなさい、何時に寝なさいって教えただけです」
「復活したのは、ゴーン前会長がすごかったのではなく、元々日産に力があったからです。技術がしっかりしていたことはもちろん、こだわってきたエンジンや走りに、もう一度向き合ったからです」
――外国人だからこそ、しがらみがなく改革できたという声もあります。
「彼がほかの人と違ったのは、…