法務省は27日、大阪拘置所で2人の死刑を執行し、今年の死刑執行者は15人となった。7月26日に死刑が執行されたオウム真理教元幹部の一人の母が朝日新聞の取材に応じ、5カ月たった心情を話した。
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拘置所に行けばまた会えるんじゃないか、と思うほど実感がありません。骨つぼのふたを開けて、骨を見てようやく、執行されたんだな、って分かります。あまりにもあっけなく、逝ってしまいました。
当日は朝、テレビを見ていた家族からの電話で執行を知ったんです。拘置所から連絡があったのはお昼前。思わず、「テレビを見てますから、知ってます」と言ってしまいました。
タクシーで拘置所内に入ると、ドライブレコーダーが覆われました。道順や配置が分かったらいけないんでしょうね。エレベーターを乗り換え、何階のどこかも分からない部屋で説明を受けました。どんな思いで最期の時を過ごしたのか知りたくて「いつ亡くなったんですか」「朝ご飯は食べたんですか」と聞きましたが、教えてもらえませんでした。
実は、逮捕してもらった時は、…