長崎市の平和公園で1日、被爆者ら約70人が座り込みをし、核兵器廃絶と平和な世界の実現を訴えた。正月の座り込みは2002年に始まり、18回目。
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会議長の川野浩一さん(78)は、終戦後に現在の日本国憲法が制定された際、当時通っていた学校の先生が「もう日本は戦争をしないのよ。平和になったのよ」と言っていたエピソードを披露。昨年実施された米朝首脳会談に触れ、「北朝鮮を巡る緊張が解けた今がチャンス。核兵器のない世界をつくり、平和憲法を守っていく1年にしたい」と語った。
この日は、核廃絶を訴えて署名活動をする「高校生1万人署名活動」のメンバーら11人も参加。平和を願って合唱したり、タコを揚げたりした。諫早高校1年の山下瑞季さん(16)は「被爆者は高齢化し、体験を話したくないという人もいる。私たち若者がその思いを引き継いで、世界に発信する1年にしたい」と意気込んだ。