積水ハウスが土地取引を巡り所有者を装った「地面師」グループに代金を詐取されたとされる事件で、警視庁は会社員内田マイク(65)=東京都品川区南大井5丁目=と会社役員土井淑雄(よしお、63)=東京都中央区晴海1丁目=の両容疑者を詐欺などの疑いで再逮捕し、3日発表した。2人とも容疑を否認しているという。一連の事件ではこれまでに計16人が逮捕され、うち6人が詐欺などの罪で起訴されている。
捜査2課によると、再逮捕容疑は2017年3~6月、東京都品川区の旅館跡地の所有者になりすまし、偽造パスポートを使って積水ハウスと土地建物の売買契約を結び、代金約63億円を詐取したというもの。同課は内田容疑者が事件を計画して首謀し、土井容疑者が詐取金の管理など主導的役割を担ったとみている。
また、警視庁が積水ハウスとの交渉を主導したとみて国際手配していたカミンスカス(旧姓・小山)操(みさお)容疑者(59)が昨年12月19日、フィリピンで不法滞在の疑いで同国入国管理局に拘束された。捜査関係者によると、今月中に強制送還される見通しで、警視庁は偽造有印私文書行使などの疑いで逮捕する方針だ。