ビジネスや政治など、あらゆる場面で共感が重視される「共感の時代」。だが、投降兵やソマリア人ギャングの社会復帰を支援するNPO法人「アクセプト・インターナショナル」の代表理事、永井陽右(ながい・ようすけ)さん(27)は、自らが活動する社会貢献分野で熾烈(しれつ)な「共感の奪い合い」が起きていると実感している。共感過剰な世界で見捨てられる存在とは誰なのか。
18歳の「号泣」だけ狙った音楽番組 共感、想定超えた
五輪や万博、盛り上がるフリ 内田樹「共感が暴走」危惧
ラブ&ピースへの猜疑心
――活動のなかで気づいた共感の限界について、2018年8月から朝日新聞デジタル「&」で「共感にあらがえ」と題したコラムを連載していますね(https://www.asahi.com/and_M/empathy_list.html)。コラムのテーマでもある共感への問題意識は、いつごろ芽生えましたか?
「テロと紛争の解決を目指すと…