12日にあった全国大学ラグビー選手権決勝で17―22で明治大に惜敗した天理大。日本の大学ラグビーの歴史を血肉とし、強豪チームへと成長を遂げた。 明治大が22季ぶり優勝 天理下す 全国大学ラグビー 明大を変えた「ルビコン」の覚悟 ラグビー22年ぶりV ラグビーワールドカップ2019 小松節夫監督(55)は同志社大出身。1980年代前半に全国大学選手権を3連覇した同大を40年以上指導し、自主性を掲げた故岡仁詩監督のもとでプレーし、その考えに「大きく影響を受けた」という。 当時の同志社の選手たちは理詰めで相手への対策と取り組むべき練習を「やるだけやって」試合に臨んでいた。それで敗れても、岡監督は「結果はしゃあない」と声をかけてくれた。 トライや失点の原因を突き詰めつつ、それでもうまくいかない人生の難しさを受け入れさせるのは今の指導の根幹だ。かつて「『向こうが素晴らしかった。しゃあない』という岡先生の言葉は僕も使っています」と語っていた。 明大に敗れた選手権決勝後も「いい準備をして臨んだ。天理としていい経験になる」と穏やかに振り返った。 思い切ったミスはとがめられないので、次にどう生かすかを選手が前向きに考えられる。だからこそ練習中も盛んに話し合いの輪ができる。自分たちで作り上げたラグビーを試合で表現できることに喜びを感じる。「天理のラグビーが楽しい」。選手の誰もが口にする理由がよくわかる。 準決勝で帝京大の10連覇を阻むなど、選手権を通して目立ったのがスクラムの強さだった。教えているのは明大、社会人のワールドを通じてFW第1列のプロップとして鳴らした岡田明久FWコーチ(56)だ。天理高時代に小松監督と同期という縁で、天理大で指導して約10年になる。「前へ」という信念でFW戦にこだわった明大の故北島忠治監督の哲学を、伝えている。 攻撃の起点となるスクラムで相手を押し込めば、前へ出た状態でバックスが球を持てる。何より相手に与える精神的ダメージが大きく、優位に立てる。決勝でも重量FWの明大と力勝負ができた。 岡田コーチの現役時代はとにかく押せ、という指導を受けたという。ただ「今は僕のアレンジも大きく加えている」と話す。 自身はFWに重量級選手がそろったチームでプレーしていたが、選手集めで関東勢に遅れをとる天理大は小柄な選手が多い。現役時代も含め、対戦チームから低さと力が伝わる姿勢を学び、研究して選手に指導している。「北島先生の、ラグビーにおけるスクラムを何より大事するという考えはそのまま。そこは変わらないものだと思う」 悲願の優勝はならなかった。しかし過去を受け継ぎ、将来を見据えたラグビーを天理大は実践している。(有田憲一) |
天理大支えた岡イズム 自主性と理詰めでつかんだ準優勝
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