野球殿堂博物館(東京都文京区)は15日、今年の野球殿堂入りを発表し、競技者表彰のプレーヤー部門で立浪和義氏(49)、エキスパート部門で権藤博氏(80)が選ばれた。特別表彰では、日本高等学校野球連盟元会長の脇村春夫氏(87)が選出された。野球殿堂入りはこれで計204人となった。
中日一筋で歴代8位の通算2480安打を放った立浪氏は、候補5年目での殿堂入り。有効投票数371票のうち287票(77・4%)を得た。中日で通算82勝した右腕投手で、監督としては1998年に横浜(現DeNA)を日本一に導くなど指導者としても活躍した権藤氏は、エキスパート部門の投票で有効投票数133票のうち102票(76・7%)を得た。
高野連会長として、球児らを対象とした現役プロ選手によるシンポジウム「夢の向こうに」の開催に尽力した脇村氏は、特別表彰委員会(14人)による投票で13票(92・9%)を得た。
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〈野球殿堂〉1959年創設。プロ野球で顕著な活躍をした選手や監督・コーチ、野球界の発展に大きく貢献した人らの功績をたたえて顕彰する。競技者表彰と特別表彰があり、東京ドーム内にある野球殿堂博物館に受賞者の肖像レリーフが飾られる。競技者表彰にはプレーヤー部門とエキスパート部門があり、プレーヤー部門の資格はプロ野球の現役引退後5年を経過してから15年間。取材歴15年以上の記者投票で決まる。エキスパート部門は監督・コーチを引退後6カ月を経過した人やプロ野球の現役引退後21年を経過した人が対象。取材歴30年以上の記者や野球殿堂入りしている人らが投票する。特別表彰はアマチュアや審判員などが対象で、有識者らで構成する特別表彰委員会で選出される。選出にはいずれも有効投票の75%以上の得票が必要。