沖縄県名護市の漁港に係留している海上保安本部のゴムボートに放火したとして、県警は16日、住所、氏名とも不詳の男を建造物等以外放火の疑いで現行犯逮捕し、発表した。県警によると、男は「弁護士に連絡してほしい」と話す以外は黙秘しているという。
本土との溝、基地問題の行方は…沖縄はいま
発表によると、男は16日午前4時40分ごろ、名護市城(ぐすく)の名護漁港で、係留していた第11管区海上保安本部のゴムボート2艇に、点火した発炎筒を1本ずつ投げ入れ、ボートの船底の一部を焼いた疑いがある。
米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画に絡んで、海保は現場警備のために船を出しているが、11管は「この船の担務については答えられない」としている。
県警警備1課によると、名護市内では昨年12月以降、辺野古沿岸部の埋め立てに使う土砂を搬出する「琉球セメント」の敷地内などでダンプカーの鍵穴が壊される事件が相次いでおり、名護署員らが張り込み捜査をしていた。