東京入国管理局は28日、外国人の在留資格を証明する「在留カード」の偽造拠点を摘発したと発表した。埼玉県川口市内のマンションの一室を出入国管理法違反容疑で家宅捜索し、偽造されたカードや偽造前の白無地のカードを2千~3千枚押収したという。過去最大規模の押収量とみられ、入管局は背景に密売組織が関与しているとみて警視庁と連携して調べている。
在留カードは2012年、外国人登録証明書に代わって導入された。携帯電話を契約する際など、本人確認の身分証明書として使われ、常に身につけていなければならない。顔写真や住所、在留資格といった情報が記載され、偽造対策としてICチップやホログラムが付いている。
入管局によると、家宅捜索に入ったのは11日夜。現場に居合わせた中国籍の男(27)1人を入管法違反容疑で身柄拘束し、入管施設に収容した。マンションでは偽造カードなどのほか、偽のホログラムのシールやパソコンやプリンターも見つかったという。(荒ちひろ、浦野直樹)