千葉市で29日、LGBTなど性的少数者や事実婚のカップルを夫婦と同じような関係の「パートナー」と公認する制度が始まり、6組が宣誓した。「多様な生き方を認める社会につながる」と、証明書を受け取ったカップルたちからは喜びの声が上がった。
29日午前10時半。千葉市役所の市長応接室で開かれた交付式には、性的少数者4組、事実婚2組の計6組が参加した。伊藤悟さん(65)と簗瀬竜太さん(56)の男性同士のカップルが代表として、「お互いを人生のパートナーとすることを宣誓します」と述べると、熊谷俊人市長が「よりよいパートナーとして幸せになってください」と声をかけて証明書を手渡した。
証明書を手にしたカップルは「感無量」「決意を新たにした」などと喜んだ。
市によると、宣誓できるのはともに成人で、市内在住か転入を予定するなどの要件を満たしたカップル。 同様の制度は2015年に東京都の渋谷区と世田谷区で始まり、市によると、全国の自治体で11例目。千葉市の制度は性的少数者に限らず、全国で初めて事実婚のカップルまで性別を問わず幅広く対象としている。(前田基行)
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千葉市は29日、パートナーシップ制度で宣誓したカップルの市営住宅への入居や市営霊園の申し込みを認めることを明らかにした。
市によると、市営住宅の入居はこれまで親族に限られていたが、要綱を改正し、4月1日から募集を始める。配偶者などに限っていた市営霊園の申し込みも、新年度から可能になる。また、海浜と青葉の市立2病院は、患者に意識がない場合の入院中の面会やみとりの対応を原則家族のみに制限してきたが、29日からは宣誓したカップルも家族と同様に対応している。
■「同じ土俵に乗せてほしい…