日本原子力研究開発機構は30日、茨城県東海村の核燃料サイクル工学研究所で、作業員9人がウランやプルトニウムを含む貯蔵容器の搬出作業中、放射性物質の漏れを検知する警報が鳴った、と発表した。9人の鼻腔(びくう)や皮膚を調べたところ、汚染は確認されず、被曝(ひばく)はしていないという。放射性物質の外部への影響もないとしている。
原子力機構によると、30日午後2時半ごろ、ウランとプルトニウムを混ぜた「MOX燃料」の製造施設だったプルトニウム燃料第二開発室で警報がなった。9人の作業員はMOXの粉末を貯蔵する容器を、密封された「グローブボックス」と呼ばれる装置から取り出す作業をしていた。9人は作業用の防護服や半面マスクを着用していたという。
現場の第二開発室は、2001年に核燃料の製造を終え、現在は残った燃料の処理や施設の解体作業などのために使われている。
原子力機構の施設では、17年…