30日のニューヨーク株式市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ路線見直しなどを受け、大企業でつくるダウ工業株平均が大幅に続伸した。前日比434・90ドル(1・77%)高い2万5014・86ドルで取引を終え、昨年12月初め以来ほぼ2カ月ぶりに節目となる2万5000ドル台を回復した。
FRB、年内の利上げ見送り示唆 利上げ局面の転換点に
FRBはこの日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、「緩やかな利上げ」を掲げてきたこれまでの姿勢を転換。金融政策に「忍耐強く」あたると表明し、金融引き締めを急がない姿勢を鮮明にした。利上げが景気失速を招くとの懸念が和らぎ、幅広い銘柄が買われた。ダウ平均の上げ幅は一時、530ドルに迫った。
ピークを迎えた米大企業の2018年10~12月期決算も買い材料となった。中国市場の不振を受け、アップルは前日夕に減収減益決算を発表したが、市場の事前予測ほどは悪くなかったと受け止められた。30日朝に好決算を発表したボーイングとともに、6%超の急騰となった。
ハイテク株が多いナスダック市場の総合指数も大幅に上昇。前日比154・79ポイント(2・20%)高い7183・08で終えた。(ロサンゼルス=江渕崇)