千葉県成田市の成田山新勝寺で3日、恒例の節分会(せつぶんえ)があった。来年5月に十三代目市川團十郎を襲名する歌舞伎俳優の市川海老蔵さん、長男の堀越勸玄(かんげん)さん、大相撲の横綱白鵬関らが、国土安穏や五穀豊穣(ほうじょう)などを願って豆まきをした。
NHK大河ドラマ「いだてん」に出演している阿部サダヲさん、満島真之介さんらも参加。大本堂前で「福は内」の掛け声とともに豆がまかれると、参拝客から歓声が上がった。
新勝寺によると、「本尊の不動明王の慈悲は鬼も改心させる」という言い伝えから「鬼は外」とは言わず、「福は内」とだけ唱えるのが習わし。大豆約860キロ、殻つき落花生約400キロが用意された。この日は暖かく、日曜日とあって約6万人の人出でにぎわった。(根岸敦生)
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交通安全祈願で知られる大阪府寝屋川市の成田山不動尊で恒例の節分祭があった。NHK連続テレビ小説「まんぷく」のヒロイン役の安藤サクラさんや、共演の松坂慶子さんらが豆まき式に登場し、この日だけで境内は参拝者ら約4万2千人でにぎわった。
不動明王が祭られる境内には「鬼も改心するため、鬼はいない」とされ、かけ声は「鬼は外」とは言わず「福は内」だけ。この日のために福豆の落花生約2千キロと大豆約300キロが用意された。特設の大舞台からかけ声とともに福豆が勢いよく投じられると、福を授かろうと集まった参拝客は頭上に掲げた紙袋で受け止めていた。寝屋川市の為中勝江さん(74)は「たくさん福をもらえました」と笑顔で話した。(坂東慎一郎)