千葉県香取市は、民法改正で成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる2022年度以降も、20歳を対象として成人式を開くことを決めた。宇井成一市長が5月30日の記者会見で発表した。
市では昨年9月、法改正の影響を受ける市内の中学2、3年生と市内の高校の1年生(いずれも当時)、保護者、学校関係者ら計約4千人を対象にアンケートをした。「成人式を20歳、または18歳のどちらで行うのが望ましいか」という設問に、回答者1624人のうち、20歳を希望した人が90・2%(1465人)、18歳を希望したのが9・1%(147人)となった。
新成人となる対象者からは「20歳の成人式で仲間がどんな風になっていて、自分がどの位置にいるか知りたい」「18歳では大学受験の最中で楽しめない」などの意見が寄せられ、保護者からは「18歳で式をする方がスムーズだが、受験などに重なって欠席する人が増えそう」との声があった。
宇井市長は「アンケートの結果、20歳での開催希望が9割以上を占めたので従来通りとすることにした」と話した。式典の名称は今後、新成人による実行委員会などで検討する予定。
県内ではすでに松戸市が今年4月、22年度以降も20歳での成人式開催を決めている。(根岸敦生)