福岡市は4日、原付きバイク扱いになっている電動のキックボードの規制を緩和して、自転車と同じように乗れる特区を国に提案した。市街地の拠点に置き、観光客の足の確保や渋滞緩和につなげる狙いがある。
キックボードは車輪が付いた板とハンドルを備える形状で、立って乗り、足でこぐ。電動は時速20キロほどの速度が出る。道路交通法などにより、国内の公道では原付きバイクと同様に、ナンバーや方向指示器を装備し、ヘルメットをかぶって乗らなければならない。
都内での国家戦略特区会議で同市の高島宗一郎市長は、衝突の際の危険性に影響する速度や重量を根拠に「自転車と同等に安全」と訴え、規制緩和を求めた。
市には昨年、都内の企業から、電動キックボードをシェアする事業の実証実験の提案があった。市によると、米仏の大都市などではスマホを使って、1回200~300円程度で借りられるサービスが広がっているという。(福井悠介)