全国の警察が昨年1年間に認知(把握)した刑法犯は81万7445件(暫定値)で、前年を10・7%下回った、と警察庁が7日発表した。戦後最少を4年続けて更新した。
一方で、虐待を受けた疑いがあるとして警察が児童相談所に通告した子どもが最多の8万104人に上ったほか、家庭内の暴力(DV)、振り込め詐欺などの特殊詐欺やサイバー犯罪などが深刻だとして、警察庁は「刑法犯の総数は減っているものの、犯罪情勢は依然予断を許さない状況にある」と分析している。
刑法犯認知件数は2002年の約285万件をピークに16年連続の減少。全体の約7割を占める窃盗が11・2%減り、器物損壊と合わせて全減少分の約9割を占めた。増加傾向だった詐欺も減少に転じ、前年を9・5%下回った。街頭犯罪や侵入犯罪の減少が続いており、警察庁は官民が連携した防犯対策などの効果と説明している。
凶悪犯は殺人、強盗が微減する…