日本三名園の偕楽園(水戸市)について、県が今秋にも入園料を有料にする方針を固めたことが12日、分かった。有料にするのは県外からの来園者のみで、県民は無料のままという。
県都市整備課によると、現在は無料で入園できるが、今秋から1人あたり300円程度の入園料を設定することを検討している。対象は県外からの来園者で、県民は無料を維持する方針。6月の県議会に条例改正案を提案する考えだ。
偕楽園への年間来園者数約100万人のうち、40万人程度が県外からで、有料化によって、約1億円の年収を見込んでいるという。県は、この収入を入場口や休憩所の増設などに充て、集客増加のための魅力の向上を図りたい考えだ。
また、来場者を区別する方法については、今月16日から開催する「梅まつり」の期間中に、現在も拝観が有料となっている「好文亭」で実証実験をする予定。免許証などで住所を確認できるかや、時間がどの程度かかるかを確認するという。(比留間陽介)