色鮮やかな魚の群れの中を大きなサメたちが通り過ぎていく。南国の浅瀬をイメージした「マクセルアクアパーク品川」(東京都港区)の「熱帯大水槽」は華やかで迫力もある。
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水深約2メートル、幅約20メートルの横長の水槽に53種、約7700匹の魚たちが優雅に泳ぐ。ガラス越しから見ていても、たくさんの魚と戯れているような気分になる。その水槽の中にカメラを沈めた。
ウェットスーツに着替え、カメラを手にした飼育員の阪口篤史さんが水槽内に入る。エサをもらえると思ったのか、デバスズメダイやキンギョハナダイなど小魚たちが落ち着かない様子。トラフザメ、アカシュモクザメ、ツマグロなどのサメたちも泳ぐスピードが速くなった。
この水槽の人気ものは円筒形のどっしりとした体のトラフザメ。漢字では「虎斑鮫」と書く。阪口さんによると「幼魚のころは黒地の体に白いしま模様で、成魚になるとヒョウ柄模様になる」という。全く異なる体色になるのだとか。
トラフザメはインド太平洋の熱帯海域に生息。夜行性で昼間は海底でじっとしている。成魚になると全長は2メートルを超える。貝類、甲殻類などを食べる。おとなしい性格で、人に危害を与えることはほとんどなく、ダイバーに人気のサメという。(竹谷俊之)