元共同通信ワシントン支局長でジャーナリストの松尾文夫(まつお・ふみお)さんが日本時間26日未明、訪問先の米ニューヨーク州内のホテルで死去した。85歳だった。共同通信によると、ニューヨークの日本総領事館が確認した。高齢による自然死だったという。通夜、葬儀は未定。
1956年、共同通信に入社。特派員として米国やベトナム戦争を取材。71年に米中和解を予測する論文で注目された。81年から84年までワシントン支局長。
論説委員、関連会社社長を経て、2002年ジャーナリストに復帰。09年の著書「オバマ大統領がヒロシマに献花する日」などで「相互献花外交」を訴え続けたことが評価され、17年度の日本記者クラブ賞を受賞した。今回の訪米も、日本とアジアが一層の和解を進める必要性を説くための取材をしていた。