東京証券取引所(東京都中央区日本橋兜町)で五輪やパラリンピックの競技を体験するイベントが3月30、31日にある。東証がスポーツイベントに使われるのは、前身の東京株式取引所が設立した1878年以降、初めてという。
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東証内は広く、一度に2、3千人は入れる。バブル期には証券マンでごった返していた東証も、株式の売買がコンピューターで行われるようになり、当時のようなにぎわいはない。一般の人向けに見学ツアーなどはあるが、「株式投資や取引所は垣根が高く、一般の方にはフラッと入れないという認識があると思う」と証券大手の野村ホールディングス(HD)の担当者。2020年東京大会のゴールドパートナーにもなっている同社が、大会組織委員会と東証に提案し、今回の企画が実現した。
「東京2020 Let’s55 with野村ホールディングス」と題して、野球・ソフトボールやスポーツクライミング、パラリンピックのシッティングバレーなど17競技の体験コーナーのほか、女子バレーボールでアテネ五輪(2004年)に出場した大山加奈さんのトークショーなどもある。
基本的には五輪に親しんでもらうイベントだが、野村HDは主に小学生向けに金融や貿易に親しんでもらうためのゲーム形式の「金融・経済教育プログラム」も用意している。
両日とも午前10時~午後5時で参加は無料。詳細は組織委公式サイトのイベントページ(
https://tokyo2020.org/jp/special/lets55/
)に3月1日から掲載される。(山口史朗)